| 2007年度助成案件の要旨 |
| 本内容は2007年度アカデミアショウケースで研究助成を行った研究内容で、助成1年半後に提出して頂きました成果報告書の要旨です。 本要旨をご覧になり共同研究等を行いたい企業の方は下記アドレスまでご連絡ください。 先生方のメールアドレス、電話番号等をご連絡致します。また報告書の全文も送付致します。 |
| メールアドレス:jcii1@jcii.or.jp アカデミアショウケース事務局 |
| 番号 | 2007-1 |
| 題目 | 蛍光性ポリアミドによる細胞内バイオイメージング法の開発 |
| 概要 | 配列特異的DNAマイナーグルーブバインダーであるピロール(Py)-イミダゾール(Im)ポリアミドを、細胞内DNAの構造変化や遺伝子動態の検出・定量技術に応用するため、蛍光性Py-Imポリアミドの開発を行った。蛍光官能基には500nm付近に蛍光を示すペリレン(perylene)やフルオレセイン(fluorescein)を用いて、二本鎖DNAに対する高い親和性を有する機能分子設計を進めた。 合成した蛍光性Py-Imポリアミドは二本鎖DNAに対して顕著な蛍光特性を示すことから、生細胞に対して有為な蛍光変化を観察することが可能である。特に、蛍光性Py-Imポリアミドは、ピロールとイミダゾールの分子内配置を変えることで様々な塩基配列に対する汎用性を有しており、それらの蛍光分子プローブとしての機能性を示すことができた。 |
| 番号 | 2007-2 |
| 題目 | 溶液法を用いた高機能コーティング膜のエンジニアリングプラスチック上への低温合成 |
| 概要 | 輸送機器の軽量化さらにはエネルギ効率の向上を実現する方法の一つに部材を樹脂で置き換えることがある。実現するには樹脂に今以上の耐久性付与が求められる。そこで、アセチルアセトンで化学修飾した金属元素アルコキサイドと3官能性シランとを出発原料とする有機・無機ハイブリッド硬質膜コーティングによる耐久性付与について検討した。その結果、0.5GPaを超える硬さを有し可視光無色透明で無潤滑摩擦係数0.2以下の膜を40℃熱処理で樹脂上にコーティングできることを示すことができた。さらに密着性の高い膜をコーティングするには基板樹脂の種類によってはPTES添加あるいはプライマー処理が必要なこと、添加元素の選択で水との接触角が類似でも油との接触角が異なる膜を合成できる可能性があることを明らかにした。本研究により、樹脂上に親油性があり硬い低摩擦係数の膜をコーティングする材料と技術の基礎を確立することができた。 |
| 番号 | 2007-3 |
| 題目 | フルオラス技術による光学分割プロセスの開発 |
| 概要 | パーフルオロアルカンなどのフルオラス溶媒は、有機溶媒・水と混じらず3層を形成し、高度にフッ素化された化合物を選択的に抽出できる性質を有している。本研究では、従来結晶化法あるいはキラルなカラムクロマトなどにより分離が行われていた光学分割技術に、このフルオラス化学を応用した。既に開発したフルオラス・タグをアミノ基に導入したフルオラスアミノ酸を光学分割剤に、アミン誘導体の光学分割を実証した。加えて、光学分割が生成するジアステレオな塩の熱力学的安定性に起因していることを明らかにした。一方、最近報告された、速度論的支配のカルボン酸の光学分割法にフルオラス法を適用したところ、速度論的支配による光学分割に対しても有効にフルオラス化が可能であることを明らかに出来た。本法が、結晶化不要で、分配抽出のみで光学分割できる汎用性の高い手法であることを示した。今後は、具体的な光学分割の実用化を目指していく。 |
| 番号 | 2007-4 |
| 題目 | 導電性高分子・金属酸化物ナノハイブリッドクロミック素子の開発 |
| 概要 | 導電性高分子は、電位印加により色が変化するエレクトロクロミック特性を有する。ところが、その実用化の上で、解像度・応答速度・発色性・耐久性などの問題を抱えている。一方、本申請者は、金属酸化物ナノポーラス膜内に導電性高分子を光電気化学的に緻密に作製する技術を開発している。本研究課題では、このハイブリッド膜をエレクトロクロミック素子に応用し、応答性やパターニングなどの可能性を検討した。様々の条件を検討した結果、応答時間は素子の溶液pHを下げることにより大幅に改善されることが分かり、還元反応時では1.5秒まで改善された。さらに、膜厚並びに膜均一性に関して最適化を行ったところ、400ミリ秒まで向上させることに成功した。また、重合時にマスクをした状態で光照射を行うと素子のパターニングが可能であることが分かった。ドープ時には黒褐色であったパターン画像が、脱ドープ時には黄色に変化することを確認した。 |
| 番号 | 2007-5 |
| 題目 | 新規バイオエタノール精製プロセス用分離膜の開発 |
| 概要 | バイオエタノール高効率精製プロセスの一部として,パーベーパレーション(PV)または蒸気透過(VP)によるエタノール脱水プロセス(>99.5wt%)に用いるゼオライト膜材料として,@階層多孔性を有する膜支持体およびA膜の前駆体となるNaA型ゼオライト種結晶粒子の開発を行った.@については孔径それぞれ約10μmの連通マクロ孔と約2.7 nmのメソ孔を有する階層多孔性シリカを作製した.乾燥時の細孔内毛管力の低減・焼成過程の昇温速度の緩和によって,クラックを発生することなくcmスケールの膜支持体の作製に成功した.またマクロ孔形成過程での機械的なせん断力によってマクロ孔の延伸・配向化も可能であった.Aについては原料アルコキシドの添加方法の改良によって,粒径200 nm以下のNaAゼオライト粒子の合成に成功した. |